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【大人が出逢う、東京古着】代々木八幡CaNARiで知る、大人のための厳選


2002年に中目黒でOPENした「CaNARi TOKYO」。 現在都内に4店舗の系列店を構え、独自の世界観とヴィンテージフィロソフィーを貫きながらも、それぞれのお店でコンセプトやセレクトをマイナーチェンジさせて、多くの古着ファンの心をつかんでいる。


 

独自の視点でセレクトしたヴィンテージアイテムとインポート&ドメスティックブランド、また、オリジナルレーベルCaNARiも取り揃えるCaNARiのフラッグシップショップ「CaNARi YOYOGIUEHARA」をはじめ、“私の街のvintage closet”をテーマに、ローカルな笹塚という街で愛されるヴィンテージセレクトショップ「mellow SASAZUKA」。また、”大人な貴女のVINTAGE MIX CLOSET”をテーマに今のトーキョーMIXスタイルを提案する 駒澤大学の「monalisa TOKYO」など、お店を構えるその街とそこに立ち寄る人々の特性にズームしたお店が魅力だ。
 


そんな数あるお店の中で、今回訪れたのは、2011年2月にオープンした「CaNARi YOYOGIHACHIMAN」。世界中から集めたヴィンテージを中心にデザイナーズ等も自由に融合させたVINTAGE MIX BOUTIQUEだ。元々中目黒でやっていたということもあり、似た街を探したという。お店の少なさや、そこにいる人の層を見たときに、しっくりきたのがここ、代々木八幡だったそう。



お店に入ってまず浮かんだ言葉は「厳選」。 こじんまりとしながらもその奥行きが上手に使われた店内には、アウター、ブラウス、ニット、ワンピース、ボトムにシューズ、パッと目をひく小物アイテムなどデザイン性・珍しさ・状態の良さなどあらゆる視点から見て、質の高いアイテムだけが集う。



出迎えてくれたのは、スタッフの渡辺さんと小曽根さん。 渡辺さんは普段は上原店にいるという。 柔らかく優しいムードと個性を併せ持った彼女たちの存在が、ヴィンテージショップが少ないこの街でも、ふらっとお店に入れそうな、気兼ねない雰囲気を作っている気がする。



オーナーの男性はフリマブームだった15年ほど前に、メンズユーズドからキャリアをスタートさせた。 しかし、いざやってみて感じたのは、「お店ってジーパンだけじゃできないなあ」「棚って埋まらないものだな」という感触だったんだとか。「女の子のことってわからなかったんですけど、あんまり先のこと考えずに、思い切ってやっちゃいました」。 メンズだとつい自分の好みが色濃く出がちだった部分も、レディースだと、それを着る人を含めてフラットに見られる。 レディースへの移行には、そんな発見もあったという。 「女の子の服って自分は着られないから、いい意味で他人事なんです。だからフラットに、直感でいいなって思うものを選べる。メンズを選ぶよりプロセスがストレート。それが良かったのかもしれない」



お店の大きさについてもこだわりがあった。 「昔から“小さなお店”が好きだったんです。自分がまだ古着屋のお客さんだった頃、狭いんだけど、なんか居心地が良くて3時間くらい平気でいました。ルーツといえば大げさですが、そういう空間を目指しました」この道15年のオーナーは、自身の古着ヒストリーを振り返りながらそう話してくれた。



たしかにここは、10分もいれば、誰かのお部屋に遊びに来たような感覚になる場所だ。お家じゃなくて、お部屋。その子の名前を、仮に“canari”という女の子だとしよう。クローゼットに好きな洋服がぎっしり詰まって、多分そこには、自分では選ばないけれど、男の子が似合うよって言ってくれた1着もあったりする。 壁も好みの柄に張り替えて、小さい頃からお気に入りのぬいぐるみも忘れない。そんな世界観で生きる女の子canariの居場所。CaNARi TOKYOは、そんないくつもの小部屋からできているのかもしれない。



そして、まるで朝の洋服をクローゼットから選ぶように1着1着としっかり向き合って、今日の自分に合うものが見つけるには、ここはちょうどいい大きさなのだ。



街には人が出る。部屋にも人が出る。そして、服にも人が出る。 そんなシンプルで人間の内側にズームしたストレートな想いをもとに、CaNARiは街を、人を、服を見続けているのだろう、とふと思った。 そして、大人になった私たちは、街も部屋も服も選べる自由を持っている。 例えば、日によって変わるその時の気分や、昔から変わらない好きな色。 なんでも着てみた時期を経て、似合うものを知った私。 20代後半に差し掛かった頃からは、普段は着ないものにも手を出してみる、そんな度胸と思い切りも手に入れた私。 そんな変化とマインドを行き来しながら、今日も私たちはクローゼットを開く。



好きな服を着て街に繰り出す喜びも、街で出会った新しい服を部屋に連れて帰る喜びも、同じくらいのときめきを秘めている。 狭くてもいい、自分だけの小部屋。それを日々彩る自由と厳選。 それは、私が私を作るということ、私が私でいるために大事なこと。



ライダース ¥29000+tax



ヴィンテージスカート¥9500+tax



ヴィンテージチェックワンピース ¥14500+tax


 

Photo:Kayo Sekiguchi
Edit:Namiko Azuma
Text:Miiki Sugita

 

INFORMATION

 

CaNARi YOYOGIHACHIMAN

住所:渋谷区上原1-47-4 金子ビル1F
電話番号:03-3468-1374
営業時間:1400(mon-sat) 1200(sun&holiday)
※海外買い付け等、不定期にお休みする事があります。
blog: canari-vintage.com  
Instagram: @canari_vintage