FASHION

【大人が出逢う、東京古着】南青山・verandah aoyamaでオーソドックスにこだわりを


2月に紹介させてもらった「humor」の裕太郎さんが、この連載にピッタリのお店があると教えてくれた。名前は「verandah aoyama(ベランダアオヤマ)」。
直感的に、すごく素敵な名前だと思った。
そして、『大人が出逢う、東京古着』と謳っておきながら、ハイブランドやセレクトショップなど、あらゆるお店がひしめく青山にまだ足を運んでいなかったことに今更ながら気がついた。



表参道駅から徒歩10分、南青山・骨董通り奥のビル。
ユニセックスな洋服と看板を目印に、階段を上る。
往々にして“ベランダ”とは、2Fにあるもの。青山でもそれは同じだった。



大きな窓から光が入る落ち着いた店内。少し距離をとって並ぶ服や小物たち。
どれもが新品のように綺麗で驚いてしまった。
女性が着られる、メンズライクなもの。ベーシックなものを古着で。
今だけじゃなく、長く大切に着られそうなアイテムがそこかしこに溢れている。ほんとうだ、これは紛れもない、“大人のための古着”だ。



出迎えてくれたのは、マネージャーの岡本直也さん。
名古屋の大須にあるお店「LOVE VEGAS」を経て、4年前に東京進出をしたという。元々はLOVE VEGASの常連さんだったという岡本さんは、次第に強く古着に惹かれるようになり、働くようになったのだとか。



名古屋も古着文化が活発な街だったことから、東京に出てきても、心持ちにそこまで大きな変化はなかったと岡本さんは言う。
それでも、何もないところから何かをスタートさせること、
何もなかった場所に何かを築くことはきっと容易くはない。



「青山という場所柄、業界の方も多かったので、洗練された人たちや自分の世界観を持っている人たちを納得させるような場所にするのは難しいことだと思いましたね」
そして、岡本さんはこう付け加えた。 「何よりもここまで足を運んで来てくださる方に満足してもらう場所にしたいということが1番でした」



ミリタリーのデッドストックや、バリエーションに富んだデニム。
このベランダに住む、美しい横顔をした洋服たちを眺めながら思う。
オーソドックスなアイテムにこそこだわりが欲しくなってくるのが、大人の古着選びかもしれない。



色合いやサイズ感が絶妙なミリタリーシャツ、スノーカモフラージュパーカーはどことなくチャイナを彷彿させるシルエットがたまらなく可愛い。
「どこにでもある服をいつもよりも良く魅せること。それがうちのメインのコンセプトのようなものかもしれません。ほんの時々遊び心もありますが」
控えめで、丁寧で、それでいて芯のある言葉。
物静かな岡本さんの持つ哲学を垣間見た気がした。



数あるものの中からきちんと選び抜かれたものたちが今ここにいる。
一つ一つのアイテムがそう感じさせてくれる。
それは、この4年で岡本さんやスタッフさんが礎を築いた“verandah aoyamaらしさ”なのだと思う。
岡本さんの言葉を借りるなら、それは、この場所に“納得させられる”理由には十分過ぎるほどだった。



「ドライフラワーというよりは、なんとなく生きている植物がこの場所には合う気がして」
岡本さんは、そう言って、窓際の観葉植物を眺める。
ここにきてから感じている居心地の良さは、こういうところなのかもしれない。
1歩引いて見た世界に、今どんなものが合うのか、何が必要なのか。
そういう細やかな心遣いがここには溢れているのだ。



大人になると、余白や沈黙に救われることってある。
距離感に優しさを感じることもある。
そんなことを知らされながら、やっぱりここは“ベランダ”なのだと思った。
ベランダに出るとき、少しセンチメンタルになっている時があるように
洋服を見に来る時がいつでもハッピーだとも限らない。
それでも、どんな自分も静かに受け入れ包んでくれる場所があると思うと、
生活は随分温かくて安心だ。



お店の名前の由来を尋ねたら、岡本さんはこう言った。
「この物件を見に来た時は晴れていて、あの窓から綺麗な日が差して、ベランダという言葉が浮かんだんです」
外に吹いている風の音が音楽と混ざる。
やっぱり、物語には1本筋が通っている。
今日は雨だったけど、それでも外の光があるのとないのとでは、随分違う。
私たちの生活に、光と風を運んでくれる“ベランダ”。
そして、家にいるだけじゃ分からない景色を見せてくれるのもまた、“verandah”だ。



花柄ワイドパンツ ¥6900+tax、白パーカー ¥5900+tax、ナイトドレス ¥7900+tax


ヨーロピアンパジャマシャツ ¥7900+tax
 

Photo:Kayo Sekiguchi
Edit:Namiko Azuma
Text:Miiki Sugita

 

INFORMATION

 

verandah aoyama

住所:東京都港区南青山6-3-10 南青山セレーネ201
TEL:03-6450-6572
営業時間:11:00〜20:00
休:無休
Instagram:@verandah_women・@verandahokmt