Diary EN

もっとごはんが好きになる本 #3 〜その他〜

もっとごはんが好きになる、そんな本を紹介する連載第3回目は小説、エッセイ以外の〜その他〜をご紹介します。

#1 小説は こちら
#2 エッセイは こちら
 



『野菜だより』高山なおみ (アノニマ・スタジオ)


1.『野菜だより』高山なおみ (アノニマ・スタジオ)

もともとご飯をつくることは苦ではなかったけれど"料理"が好きになるきっかけとなったレシピ本。
野菜が料理の主役になれることを実感し、野菜の美味しさをいただくためのレシピという発想を知り料理が楽しくなりました。
高山なおみさんのレシピは、特別な材料や調味料、器具を使うことはなく日々のごはんがレベルアップされるとても実用的なものです。
粗挽き胡椒とナンプラーの使い方をこの本で教わりました。

料理をしながら濡れた手で本を触れる用にビニールカバーになっているという気遣い。
シリーズの『おかずとご飯の本』『今日のおかず』も大好きになったレシピがたくさんあります。





「キッチン・コンフィデンシャル」アンソニー・ボーデイン著、野中邦子訳 (土曜社; 新装版)


2.『キッチン・コンフィデンシャル』アンソニー・ボーデイン著、野中邦子訳 (土曜社; 新装版)

例えばお寿司屋さんなど、調理の様子をみるがすごく好きです。洗練された料理人の無駄のない動きと丁寧な仕事ぶりは非常に魅力的。
一方で、厨房の中というのはお客さんの目に触れない分、決して優雅なものではなくそれはもう大変な世界です。
コックさんって超絶肉体労働で、無茶苦茶かっこいい職業なんですよね。
本書はアメリカ各地のレストランを渡り歩きキッチンという戦場でキャリアアップを重ねた著者が、アメリカのレストラン事情をものすごい熱量で書ききっています。
どっぷりハマリ込んで一気読みしてしまう一冊です。

“ここでは料理人がルールだ”

元のノリを最大限に活かしているんだろうな、と思わされる野中さんの訳も素敵です。
 




『かなわない』植本一子 (タバブックス)


3.『かなわない』植本一子 (タバブックス)

写真家の植本一子さんの子育てを中心とした日記がベースとなっており、2016年とても話題になりました。
泣き笑いの無表情で内蔵を下手投げで胸元にポンポン投げられるような、淡々と感情をえぐられるようなそんな感覚になります。

日々苦悩を抱えて悩み苦しんでいる中で、植本さんはご飯を大切につくられます。
なんとか感情を繋ぎとめるために、身体と心がバラバラにならないように料理をする。「まだ大丈夫?まだ大丈夫」と鍋をふっている。
そのご飯がとてもおいしそうで温かく、やっぱりごはんは大切だ粗末にしてはいけないのだと気づくことができました。

Instagramに時々お料理を投稿されています。
https://www.instagram.com/ichikouemoto/

​​​​
がんばれECD!
※旦那さんであるラッパーのECDさんは2017年2月現在ガンの闘病中でいらっしゃいます。
https://www.youtube.com/watch?v=_Ee7GKCvTag

ハードカバーでほしくなる本。かなわないマグネット2個買いました。

 



『おいしいもののまわり』土井善晴 (グラフィック社)


4.『おいしいもののまわり』土井善晴 (グラフィック社)

まず装丁が素敵。必ず手に取りたくなるはずです。
料理家の土井善晴さんがレシピではなく料理にまつわるその“まわり”について優しくでも頑なに教えてくれます。

例えば「味をみること・味見皿」の項では
・味の見方
・味の何をみているのか
・味付けは度胸
・吸加減に調える といった小項目にわかれています。

「吸加減に整える」から一部引用させていただきます。

飲んでおいしいという感覚を「吸加減に調える」という。吸加減とは、吸い物の味加減を指す。その吸加減だが、お吸い物を飲み終わった時においしいと感じるように調えるが良い。
一口飲んでおいしいとなると、全部を飲み干したときには濃く感じてしまうからだ。先程も言ったが、味見では一口飲んでみて、少し物足りないかなと感じる程度にとどめておくのが良い。
自分で味つけたものを、実際に椀に注いでお料理としてきちんと味わってみる。味見をした感覚と実際に食べてみたときでは随分違って感じるものということが分かる。これはとても良い経験になる。

こんな教え32項目もあるのです。もうほしい。
一気に読まず少しずつ丁寧に読んでいます。
土井さんは料理家の枠を超えた“料理愛好家”なんだなと思いました。