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もっとごはんが好きになる本 #2〜エッセイ〜

もっとごはんが好きになる本 #2〜エッセイ〜

読むとごはんに前向きになる本。今回はエッセイをご紹介します。

(#1〜小説〜は こちら

 



1.『帰ってから、お腹がすいてもいいようにと思ったのだ。』高山なおみ (文春文庫)

料理家の高山なおみさんのエッセイ。エッセイというよりは日記のように日々が綴られています。
料理家のお仕事が中心ではなく、日常の中に大切なものとしてごはんが存在してい様子が、とても自然体だけれど、でも強いきもちを感じる文章に吸い寄せられます。
高山さんは料理家だけれど、普段立つ台所が料理家でない私たちでもすごく前向きな気持ちにしてくれる、そんなエッセイです。

ハナレグミの「帰ってから、歌いたくなってもいいようにと思ったのだ。」は永積さんが、このエッセイからタイトルをつけられたそうです。
解説はクラムボンの原田郁子さんが書かれています。
そんな空気感、というと伝わりやすいかもしれません。

高山さんは多くのエッセイを出されていますが、どれも何度も読み返したくなります。

本書には作中にでてくるごはん、23のレシピつきです。





2.『ごはんのことばかり100話とちょっと』よしもとばなな (朝日文庫)

およそ200ページの文庫本に"100話とちょっと"ですから、1話ずつはとても短く、テンポよく読み進められます。日常のちょっとしたごはんのことが、よしもとさんにかかれば、こんなに魅力的なエッセイとなるのですから、あっという間に読了してしまいます。
お子さんに対する食のメッセージもとても独特かつ魅力的で、よしもとさんのお母さん感にやさしい気持ちにさせられます。

巻末のおまけでついている"ともちゃんと姉の料理レシピ"もまったく気取っていなくて、普段着のままのごはんエピソード集です。
 



3.『ロッパ食談 完全版』古川緑波 (河合文庫)

古川緑波さんは1903年東京生まれの喜劇役者さんです。

裏表紙の内容紹介を、そのまま引用してしまうと(魅力がダイレクトにお伝えできるので)、

”粋でインテリ、喜劇役者のロッパさん。〜中略〜 戦争が終わり街に戻ってきたシャリアピン、タンシチュウ、ハムバーグ、トンカツ、牛鍋、餃子など和洋中華に舌鼓うちまくり。「糖尿病に栄光あれ」と叫びながら食べ続ける執念。〜略〜”

初出が1950年代ですから、いかに粋だったのか、洒落ていたのか想像できます。現代でこそ身近になったメニューが多いですが、当時このエッセイを読んでいたら、そのメニューの魅力に、でも味の予想がつかなくて頭がクラクラしてしまいそうです。

当時にしてはきっと高級であっただろうものがとても多いのですが、そこは江戸っ子の喜劇役者さんでらっしゃるので、嫌味なく、粋さがすんなりと魅力に聞こえます。





4.『くいいじ』安野モヨコ (文春文庫)

数々の人気作品を出されている漫画家、安野モヨコさんの”食べ物連載(副題)”です。
まえがきより
"話題のレストランでの素敵ディナーはもちろん素敵だと思っているけど、場末のぼんやりした居酒屋で冷奴をつまみにビールを飲む侘びしさも嫌いじゃない。〜中略〜旺盛なのは食欲ぐらいのものだ。でも、案外その程度の人間が食べ物について書いたものは少ないのかもしれない”
ということで、安野さんの日常の食べ物連載です。ただし、そこは人気漫画家さんですので、まずその日常が面白いです。旦那さんである庵野秀明との日常が垣間見えるのも楽しみのひとつです。
メモのように描かれた食べ物イラストも安野さんらしく、可愛く文章を彩ります。


ごはんが大好きな皆さんのエッセイ、読んでいるとごはんっていいなと思います。
次回は、『その他』のごはんが好きになる本をご紹介します。